久々のブログの更新になります。
大好きな夏ももう終わりで、ちょっと悲しいくにファミリー歯科下総中山、院長の藤本です。
最近、お子様の患者さんの保護者の方から、プレ矯正についての質問が多くあるので、少しブログに書いてみたいと思います。
※プレ矯正とは、当院では本格的な矯正治療(一期治療)の前に行うことが多い予防矯正のことを指します。
そもそも、歯並びがなぜ悪くなるかと言うと、①両親からの遺伝によるものと、②生まれてからの後天的な要素により歯が綺麗に並ばないことの2つがあります。
この、②後天的な要素というものの中で大きな要素として悪習癖による口腔周囲の環境の悪化が挙げられます。
小児矯正は単に歯のガタガタを並べるというよりは、正常な咬合への発育を阻害する因子を排除したり、永久歯列完成後の矯正処置時に有利になるように準備するためのものと考えております。
※単なるガタガタをとるだけで良い場合は永久歯列完成後に矯正処置に入ったほうが良い場合も少なくないです。
正常な発育を阻害する悪習癖。例えば、お子さんが鼻呼吸ができず口呼吸になっていたり、唇をかんでいたり、指しゃぶりをしたり、姿勢が悪く口がポカーンと開いていたり、軟かいものばかり食べていたり(他にも色々あります)するのが悪習癖と呼ばれています。
で、この悪習癖により口の周りの筋肉や舌が正常に働かないと、歯並びが悪くなったりするんですね。
なので、この悪習癖を改善すると、歯並びが悪くなりにくくなったり、矯正治療した後の予後が良くなり、いい状態が長い間キープできたりします。(逆に悪習癖が残っていると元の悪い歯並びへ後戻りしやすいです)
そんな悪習癖によりうまく動かない口腔周囲の環境を改善するために、当院では本格的な矯正治療前にプレオルソの使用とMFT(口の周りの筋トレ)を行っています。
プレオルソは簡単な装置ですので、比較的にお子様にとってとっつきやすかったり、本格矯正よりリーズナブルだったりします。
またMFTの補助的な役割もしてくれるのでとっても便利。
MFT単体でやろうと思うとなかなか継続も難しいですからね。
このプレオルソの効果、どんなイメージかというと、丸いスイカを四角く育てよう!みたいなそんな装置です。
なので、びしっと綺麗に並ばないかもしれませんが、そこそこ綺麗に並んだりします。(ちゃんと使ってくれればです!)
ただしプレオルソは万能ではありません。1本1本の歯をダイナミックに動かすことが難しかったりや、骨格的な問題がある場合は使用しても効果が得にくかったりという点もあります。または、そもそも1期治療を始めて本格的な矯正装置の使用の方が効果的と判断する場合もあります。
という感じです。少しはご理解いただけましたでしょうか?
悪習癖を改善したり、筋肉をしっかり発達させることでより良い方向に成長発育を促すことができるプレ矯正。いかがでしょうか?